Regalo、ミラノでの暮らし、イギリス留学、海外旅行、香水
  2001-海外ひとり旅その3
vol.3 FIRENZE
<いよいよイタリアへ・フィレンツェ到着>
フィレンツェのレオナルド・ダ・ヴィンチ空港に到着したのは夜の22時すぎ。 タクシーに乗りフィレンツェの中心地を目指す。 何度来てもこの街はいい。はっきりした理由はないけど落ち着く。真っ暗だけど窓の外の景色をずっと眺めていた。 30分ほど走ると見覚えのある景色に変わり、路地の隙間からオレンジ色のまぁるい屋根が見え隠れする。 ドゥオモだ〜!
宿泊するHotel Casciはドゥオモから歩いてすぐのところにあった。 入り口はアパートのようにも見えて、小さな標識があるだけ。 エレベーターで3階に上がりドアを開けるとフロントに若い男性が待っていた。 ここは家族経営のホテルなので、夜は息子が当番なのだろうか。 部屋は同じ階の奥。おにーちゃんが私のスーツケースを運んでくれようとしたので 「重いよ」と遠慮したが、「大丈夫!」といって 持ち上げたとたん「・・・ほんとに重いね」と笑う。部屋まで案内される途中の段差の部分では本気でうなっていた(笑)
部屋に入るとベッドの他にはスーツケースを広げるのがやっとというぐらいのスペースがあるのみで、 ちょっと狭い感じもしたけれど、グリーンを基調にした部屋とシャワーブースと洗面は清潔感があった。 おにーちゃんが「電話のジャックをひっこ抜いてPCに使っていいよ」と言ってくれたので、 さっそくその方法で接続しようとしてみた。うーん...繋がらない。 ウィーンでは問題なかったのに、またフィレンツェじゃ使えないっての? アクセスポイントが悪いような気がする。GRIC DIALというものを信じた私がいけなかった。 しょうがないからまた国際電話作戦。役立たずめがっ! 必要最低限のメールだけ返信してモジュラージャックをもとにもどしていると再びおにーちゃん登場。 電話が部屋につながらないのでジャックがちゃんとささってないのではないかと言う。 あー、ごめんごめん。やっぱり抜かないでくれとおにーちゃん。 「インターネットならロビーのPCを使っていいよ」と言ってくれるのだけど、 日本語のシステムが入ってないとだめだし〜、アカウントの設定もしなきゃならないし〜、 Windows嫌いだし〜。なので日本人お得意の愛想笑いをしてごまかした(笑)
とうとうフィレンツェに帰ってきたぞ〜!明日はがんばるぞ〜!!


<フィレンツェで美術館めぐり>
まず最初に行ったのはアカデミア美術館。ミケランジェロのダヴィデ像で有名な美術館 (他にもいろいろあるらしいけど)。 20分ぐらい待ったけど予想以上に早く入ることができた。 ダヴィデ像は、でかかった。普通の人間サイズだと思っていたらびっくり! 4メートルあるらしい。ふ〜ん、すげ〜〜〜、と眺めながらカメラを出そうとすると、 壁に注意書きを発見、写真撮影禁止ですって。 なんだ残念。でもじっくり鑑賞してアカデミアはすぐ出ました。 だってその後のウフィツィ美術館では1時間は待つだろうから、早く行動しておかないとね。
ウフィツィに着くと、あれ?列が二つある・・・。とりあえず2年前に並んだのと同じ入り口の列のほうに並び、 最後尾の人に「美術館に入るのにここに並んでいるのね?」と確認。なーんだ、 これぐらいの人数ならちょろいちょろい、と思っていた私が甘かった! もう一つのほうの列はどうやら予約済みの人の列らしく、こっちの列はいっこうに進む気配がない! 予約した人達は5分も待たずにどんどん中に入っていく。やられた・・・。 延々待たされてやっと中に入れたのは約2時間後。並んで待つだけで疲れた。 しかも、2年前には「フラッシュ禁止」のみだったのに、なんとここウフィツィも撮影禁止になっている! そうと知ってたら2年前に来たときにもっといっぱい写真とっておいたのにぃ〜!! でも、写真が撮れないとなるとしっかり目に焼きつけておこうと思うので、 かなりじっくりそれぞれの絵を見られたと思います。 ボッティチェリの「ヴィーナス誕生」「春」はやっぱりいい。 ラファエロの「ひわ鳥の聖母」も好きです。 深みのあるあの色と人物の眼がいい。ダ・ヴィンチの「受胎告知」も今回はゆっくり見ることができました。 ほんとはもっと他の部屋も時間をかけて見ようかと思ったが空腹でふらついてきた私は とりあえずウフィツィを出てどこかでランチを取ることにした。 シニョーリア広場に面したオープンエアのピッツェリアがあったので、そこに決定。 ピッツァ・マルゲリータとカプチーノをオーダー。これぐらいのシチュエーションならイタリア語でも話せる。 お腹いっぱいになって気分よく、次に向かうはアルノ川の向こう側。


<ボーボリ庭園>

ポンテ・ヴェッキオを渡ってしばらく進むと左手にあらわれるボーボリ庭園。 フィレンツェでは美術館めぐりやら買い物やら、何かと時間に追われてしまいがちだけど、 ここの園内を散歩するととても気分がいい。開放的な気持ちで楽になる。
中に入るとすぐに広がるパノラマの風景に、まず深呼吸ひとつ。 パリやウィーンではあんなに寒かったのがここでは嘘のよう。 初夏の日射しがちょっとまぶしい。中央に階段が奥へと続いており、一番上までのぼり振り返ると 遠くにフィレンツェの街が見える。茶色やオレンジ色の屋根がつづくこの色を見ると 「フィレンツェだ〜」という実感がわいてくる。 大きな木の根に腰を下ろし一息ついた。暑いけれど日本の夏のようなうっとうしさはなく、 とても心地いい風がそよそよと吹く。 異国のこんな自然の中に身をおいて、自分自身をゆっくりみつめることができる。 ひとりでここまで来た意味があったなぁと実感した。日本での私は、いろいろなものに縛られて 自分が何を望んでいるのかがわからなくなっていた。物事を素直に見られず卑屈になっていたなぁ。 そういう胸の中にたまったものをこの旅でふっきることができたら...という期待が この場所で実現されたような気がする。園内の時間はゆっくりと流れる。 歩きまわってホコリにまみれた靴は真っ白(笑)
庭園の出口方面に進むと、なにやら観光客が笑いながら何かの写真をとっている。 なんだろうと思って近寄ってみたら、こんなものが。
このあと隣接している美術館にも足を運んだけれど、やはりどうも体調がすぐれないので撤収。 ホテルに戻る途中、デリでパスタとパンとフルーツを夕食に購入した。 この店は2年前にフィレンツェに来たときも利用した。店員はいかにもイタリア男! という明るくラフな感じで対応がいい。
部屋でテレビを見ながら食事をはじめたら、うっ、パンが硬い!パサパサ! ちぇっ。まぁパスタのほうは美味しいから我慢するか。 テレビでは「Passa Palora」とかいうクイズ番組で、イタリア語がわからない私でもなんとな〜く楽しめた。 問題の中で、解答者が答えられなかった答え「ピーターパン」がわかった自分に「すごーい!」と絶賛する単純な私。


<フィレンツェでお買い物>
イタリアでの買い物というとどうしてもミラノという印象があるけれど、私はここフィレンツェでも 結構買い物を楽しんだ。ナラ・カミーチェでシンプルな白いシャツとストレッチ・レースのシャツ。 2枚買っても日本円にして1万円ぐらい。日本では2〜3倍ぐらいするんじゃない? 次に同じ通りにあるプロフメリアのウィンドウにアーデンの「GREEN TEA」がいっぱい並んでいるのを発見。 香水の他にバスジェルしか知らなかった私はもう目がハート形になって店の中へ ボディークリームとバスジェル、はちみつの粒入りクリームまで購入。翌日にはミラノに電車移動だというのに、 こんなに荷物増やしちゃっていいのか???
さらにポンテ・ヴェッキオを渡ってすぐのMadova Glovesで友達から頼まれた手袋をゲット。 ここの手袋は表地の素材(スウェード・なめし皮など)や色が微妙に違うものがたくさんあって、 サイズも実際に試してみて合うものを選んでもらえる。裏地もカシミヤかシルクかを選ぶことができる。 ほんとにものすごい種類が店の棚に積み重なっているので、いろいろ好みを言っても対応してくれるのが嬉しいお店。
そして前日と同じくデリでパスタを買い込みホテルへ帰る。 今日もあの「Passa Palora」を見てイタリア語のお勉強。これってけっこうためになる。 こうして部屋でひとりの食事をしているときだけは、やっぱり誰かと一緒のほうがいいなぁと思ってしまう。 せっかく美味しいイタリアンの店があっても、ひとりで入る勇気なんてない。 っていうか、ひとりじゃいろいろ食べられない。いろんなもの。 ゴハンのときだけは人に一緒にいてほしいなんて、わがままね。

<フィレンツェからミラノへ>
お世話になったHotel Casciをチェックアウトするとき、オーナーらしいおじさん (ゲイリー・オールドマンに似てる)が、お土産にどうぞとフィレンツェのカレンダーをくれた。 他の客はみなロビーに荷物を残して観光に行く様子だったが、私はめちゃくちゃ重いスーツケースを自力で運び、 徒歩で中央駅に向かった。
フィレンツェの道は歩道といっても石畳がでこぼこで歩きにくい。スーツケースが段差のたびに 跳ね上がり車輪が壊れるんじゃないかとはらはらしながらも、列車の時間は決まっているのでのんびり歩いてもいられない。 運悪く途中の道でマーケットが開かれていて、なかなか思ったように進めずイライラした。 苦戦したものの中央駅に着いた時間は発車の30分前。これなら軽くランチを買うこともできそう。 中央駅のターミナル正面にあるバールでパニーニと紅茶を買って食べることにした。 このようなバールでの注文には順序があって、まずキャッシャーで買いたいものを伝えて会計をすませる。 中央のウインドウに食べ物が並んでいるので、ここで会計済みレシートを見せてオーダーし、ものを受け取る。
ハムとチーズのパニーニが、ちょっとパサついていてなかなか喉を通らなかった。 時計を気にしながら少し急いで食べていると、店内に日本人らしき女の子二人(20代前半?)が入ってきた。 ショーケースの中のパンをのぞきこんだり、飲み物のオーダー用のボードを見たり、 何かを買いたいんだろうなぁという動きをしているけどあきらかに困っている様子。 店員に何かをたずねているのだけど、相手がなんと答えているのかがよくわからないらしい。 店員も他の客のオーダーを受けるのに忙しく、イライラしたように同じ言葉を繰り返す。 発車5分前になって慌てて店を出ようとしたとき、ちょっとその2人が心配に思った私は 「買い方わかる?」と声をかけた。彼女はちょっと戸惑って「いいえ〜」と。 簡単に説明すると2人は「あぁ、そうなのか〜」という顔をしてキャッシャーの列に並んだ。 私はかえって余計なお世話をしたのだろうかと、ちょっと後悔しつながらホームへ向かった。
指定席は10号車。チケットを片手にそこにある列車の号数を見てびっくり。1号車... ぎょっ!発車までの数分の間に10号車まで行けるか?!路面がゆるくカーブしててスーツケースのキャスターを 転がしながら進むとだんだん端のほうに傾いていく。やりにくい! 発車時間になってしまい、私はギリギリ9号車に乗り込んだ。セーフ!! あっ、でももっと手前で乗って車内を移動してもよかったのか(笑)。
9号車を通り抜けようとスーツケースを転がしていると、後ろからカッコイイ若い男性が 「持ってあげようか?」と声をかけてきた。今考えると私はあほだった〜! とっさに「大丈夫よ」と遠慮してみたのだけど、ここで手伝ってもらったほうが絶対絶対よかった。 人の好意は素直に受けとめたほうがいい。めちゃくちゃ後悔した。
10号車のデッキにある荷物置き場はすでにいっぱいで、ちょうどそこにいた車掌さんに 「他に置ける場所ないかな?」と聞くと、「このへんに適当に置いていいよ」 「人が通れるぐあいあいてればいいから」と、ほんとにテキトーな感じで言う。 荷物を柱などにつなげておくための鍵つきの輪っかも持ってきていたのだけれど、 これじゃ使えそうにない。イタリアでは防犯に極力気をつけたほうがいいと思っていたけれど、 結局それも不要になってしまうことが多い。
車内で指定席につくと、4人ボックス席の向かいには私と同じくらいの年のカップルで、隣には誰も座らなかった。 私はイタリアの列車の旅には初めて会う人とお喋りしたりするを楽しみにしていたのだけれど、 今回はそんな感じではなかった。私もけっこうぐったりしていたので、すぐに眠りについてしまった。

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