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| スカラ座 | ||
先日、やっと念願のスカラ座バレエ鑑賞に行ってきました。
スカラ座には何年か前に旅行者としてミラノに来たときに行ったことがありますが、
その後、長い間改装で閉鎖されていたことや、不運にも公演が中止になったりということもあり、
念願かなってスカラ座参上、かなり期待がふくらんでいました。改装されたといっても、劇場の中のようすはほとんど変わっていませんでした。 前回の鑑賞はプラテア(土間席/1階)だったので、頭上をぐるっとバルコニー席に囲まれて圧巻だったのをおぼえています。 今回はというと、やっと取れたのがガレリア(なんと6階!)しかもかなり下手寄りだったので、 手すりにもたれかかって上半身を傾けないと舞台が見えないというツライ状態でした。 それでも待ちに待ったアレッサンドラ・フェリのマノンはとてもとても美しく、足音が聞こえてこないほどの軽やかさは、 まるでフェリは舞台から数ミリ浮いているのではないかと思わせるほどでした。 ロベルト・ボッレとの息もぴったり。彼のデグリュー役は、ダーシー・バッセルの相手役としてロイヤルバレエ公演で見ていましたが、 ほんとにカッコイイの一言につきます。 さて。マノンの感想はおいといて、本題はスカラ座についてです。 ミラノへ旅行で来ると、オプションでサッカーやF1の観戦、スカラ座でのオペラ鑑賞などがあると思います。 日本では味わえない貴重な経験ができるので、旅行の思い出にと参加される方も多いかと思います。 中でもこのスカラ座でオペラやバレエを観るというのは特別なものとなるでしょう。 会場には、紳士・淑女がエレガントな衣装に身をつつんでやってきます。 とくに、各演目の初日は、男女ともにフォーマルな服装をもとめられます。 ここからは、あくまでの私の個人的な意見です。 スカラ座というのは、お金持ちの大人たちの社交の場であり、一種のステイタスのためにあると言えるかもしれません。 私が行った2回の公演でまわりを見たかぎりですが、公演そのものに関心がなさすぎる! たとえば、主役が登場したときに拍手も何もない。これってスカラ座ならではの決まりなのでしょうか? これが実力キャリアともに世界的に認められたダンサーが現れたときの反応なのかなぁ。 また、ソロのパートを踊った脇役ダンサーや、息のぴったり合った群舞への、なんとも中途半端なパラパラ拍手。 拍手のタイミングがわかっていない人もたくさんいる。 いや、いることはいる、ほんとのバレエ好きも。でもごくごく一部。 たとえば休憩時間にまわりの人たちの会話を聞いていると、 本当にバレエを見るために来てるのか?と疑ってしまう。 「バレエやダンサーに興味があるというより、スカラ座に行くというイベントが好き」 というタイプの人がほとんどといっても嘘にはならないのではないかな。 とにかく、お客さんのイメージが冷たいのだ。 以前、ロイヤルバレエの公演を見に行ったとき、隣に座ったイギリス人女性が私に話しかけてきたことがある。 彼女は何度もロイヤルの公演を見たけれど、miyakoはとてもいいダンサーだ、と言い、 他にもロイヤルのダンサーについての話に盛り上がってしまった。 ロイヤルでは子供を連れてくるお客さんもいる。とくにクリスマスシーズンの「クルミ割り人形」では子供がい〜っぱい。 さらに、興味のある人のために公演の前に30分ほどの講演が開かれ(事前予約要)、 無料でディレクターの解説を聞くことができ、演目についての知識や興味を深めてから鑑賞するというチャンスもあるのです。 このようにファンに対してオープンなところは、ロイヤルのいいところだなぁと思っていました。 それと比べてスカラ座は・・・。 子供がスカラ座に来たらかなり場違い。「クルミ割り人形」のときは、一体どんなことになるのか想像できない(笑) それぐらい『大人の場』としての印象が強いのです。 そして、公演そのものに無関心なお客さんの質に疑問を持たずにいられないのです。 ちなみにスカラ座の公演のチケットを購入する際、オフィシャルサイト から予約しようとすると、発売初日にもかかわらず、ほとんどの座席(主に値段の高い席)は売り切れ状態です。 これは特別待遇のお偉いさんや関係者、Abbonamentoで購入しているお客さんがいち早くチケットを予約してしまうためで、 一般人がフツーに予約しようとすると、ろくに席も選べないという、なんとも悔しいものです。 私だったら、ロイヤルバレエのAbbonamentoなら買うけど、スカラ座のを高いお金を払って買おうとは思わないな。 いや、これは負け犬の遠吠えなんかじゃなくて、それだけスカラ座というものにがっかりしたというわけです。 アレッサンドラ・フェリやロベルト・ボッレ、マッシモ・ムッルという優れたダンサーがいるだけに残念ですが、 これからは、ど〜〜〜〜〜しても見たいものだけ、居心地の悪いのを覚悟して行くことにします。 いや、ライアンエアーで飛んで、ロイヤル見たほうがいいかな。 余談ですが、最近イタリア政府が、芸術関連の予算を大幅に削減し、劇場や団体への援助をカットするということになり、 これに怒ったアーティストや関係者が一丸となってストライキを実行し、ロベルト・ベニーニやカルラ・フラッチなどなど有名人も多数参加しました。 この結果、政府は予算削減案をすごすごと撤回するということに。 観る人は別として、イタリアの俳優、監督、音楽家、舞踊家などのアーティストは注目すべき人がたくさんいるので、 彼らの活躍が日本でももっともっと評価されるようになればいいなと思う今日このごろです。
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