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  メトロ芸人
ミラノの地下鉄に乗っていると、ときどき遭遇するのが「メトロ芸人」 (すいません私が勝手に命名しました) ヴァイオリンやアコーディオンなどの楽器を演奏しながら地下鉄の車両をはしごしています。 だいたいのパターンは、駅につくと隣りの車両にすばやく移動し、 ドアが閉まって電車が動き出すと演奏をはじめます。 ひとしきり演奏するとカップをもって車内をまわり、チップをくれというわけです。 大人と子供の二人でやっていることもあり、そういうときは子供がお金を集めています。
アントはこういう人たちを見ると「子供がこんなことをしてかわいそう」 といいますが、私は冷たいようですが、かわいそうだという感情より、とにかく腹が立ちます。 というのも、こういう人たちの演奏はほとんどが聞くに堪えないほどヘタクソなんです。 ミラノの地下鉄は日本の電車のように隣の車両に移動することができない場合がほとんどなので、 そうなると次の駅までは密室状態になります。 このように、逃げることができない状態でお粗末な演奏を無理矢理聞かされるということが、 私にとってはむちゃくちゃ辛い。嫌がっているのが思いっきり顔に出てしまいます。 これはたぶん職業病なんでしょうかね。うまい演奏にはお金を惜しまない、へたな演奏は甘やかさない。

ついこのあいだも、頭痛がするほどひどいヴァイオリンを聞かされました。
チューニングもしていないし、なんとも雑な旋律、リズム感まったくナシ、とにかく聞き苦しい! そんな演奏を一駅ガマンして聞いてやったんだから、逆に金払ってくれ!とさえ思ってしまいます。

こんな意見は、お金がなくて生活に困っている人たちに対する心ない批判と取られるかもしれません。 「メトロ芸人」なんて呼ぶのはふざけていると思われるかもしれません。 でも、車内での演奏というのは、はっきりいって私のような人間にとっては迷惑行為です。 へたに演奏などせず、ただ物乞いだけしている人のほうがまだましです。 また同時に、そこまで貧しい生活を強いられている人たちがいるというのが現実なら、 彼等(とくに子供たち)を保護するようなシステムはイタリアにはないのでしょうか? これについては私はまだ知識が足りないと思うので、追って調べてみようと思います。


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